ミテイルセカイヲシンジルナ#2

朝の通勤時、日本経済新聞(日経)を読んでいるビジネスマンが多いと感じる。これは、日経が一定の評価と信頼を受け、購読されているという証だ。しかし、ここには非常に単純な問題がある。日経がある事実を歪めて、もしくは隠して記載するという事があったらどうだろう。これは極端に言えば、購読する多くのビジネスマンから、正確な情報獲得、判断手段を奪うことになる。つまり、思考の方法論を奪うことになる。

前回、言語が思考の方法論であると述べた。これを大衆レベルで捉えるとき、マスメディアもまた思考の方法論であると言える。その分かりやすい例が、プロパガンダである。戦時中、日本は敗北を重ねたが、国民はその事実から遠ざけられ、正しい状況判断ができなかった。

このことから、マスメディアは、事実に対してフィルタリングせず、文字通り「真実」を報道することが最適形態の一つだといえる。しかし、資本主義社会ではそうはいかない。マスメディアもまた企業であり、「営利を目的とした」企業である以上、自社に不都合なことは報道する必要がないのである。これはどう仕様も無い事だ。

情報が溢れる現在だからこそ、目の前の情報を鵜呑みにするのではなく、それらを手がかりに何が起こっているのか?という、その先を想像する力が必須となる。そうでなければ、情報に呑まれるだけの人生が待っている。(taxpon=ITエンジニア)